医師や医療研究者を目指す受験生が受験対策をする上で、避けては通れないのが英語対策です。

本コラムでは、医学部合格を掴むために必要な英語力を整理します。

そして合格レベルの英語力を身につけるためのおすすめ参考書をレベル別に紹介します。

医学部合格に向けた勉強をスタートさせるために参考にしてくださいね。

医学部受験における英語の重要性や特徴

アガルートメディカルの寺島よしき講師が、医学部受験におすすめの英語参考書について動画で解説しています。

こちらもぜひご覧ください。

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まずは医学部受験における英語の重要性について理解しておきましょう。

国公立大学・私立大学問わず、ごく一部の日程を除いて英語が必須科目として課されています。

医学部受験で英語が重視される理由には、医学部入学後の学びにおいて英語力が欠かせないことが挙げられます。

医学業界における研究論文やプレゼンテーションは、英語という共通言語で蓄積されています。

そのため、英語をしっかり理解して扱うことができる力を身につけているかを受験生に問いかけているのが医学部受験における英語という科目です。

また、医学部は、偏差値がとても高いので、他の学部と比べても高度な英語力を求められます。

しっかりとした英語対策をして、医学部受験を突破できるだけの英語力を身につけることが必要です。

医学部受験における英語参考書の選び方のポイント

医学部受験における英語の特徴をふまえ、参考書選びのポイントを整理します。

次のポイントをふまえ、自分に合った参考書を選んでみましょう。

英語力そのものの向上を重視している

医学部受験を突破するには、高い英語力が求められます。

出題形式にかかわらず英語を理解して解答を導くことができる力が重要です。

そのため、英語の言語的な解説が充実した参考書がおすすめです。

「なぜ倒置が起こるのか」「他動詞としても使えるのに、あえて前置詞を置くのはなぜか」といった疑問を解決してくれる参考書を活用できれば、医学部に必要な英語力を身につけられます。

精読と速読をバランスよく学べる

難関の医学部で最も多いのは、時間切れで答案を提出しなければならないというケースです。

医学部の受験生からは「もっと時間があれば…」という後悔の声がよく聞かれます。

日常的に速読を重視した英語対策をしておくことで時間切れのリスクは十分に減らすことができます。

「制限時間内に解き終えるための読解力」を学べる参考書も医学部受験対策に適しています。

医学部受験におすすめの英語の参考書・問題集

本章では、医学部受験におすすめの英語の参考書を紹介します。

現状レベルに合わせた参考書の情報をヒントに、自分に合ったものを選んでみてください。

レベル	目安	おすすめ参考書
初級	これから英語の学習を始める 長文読解で構造が分からない文が2文以上ある	・総合英語 Evergreen ・英文法・語法 Vintage  ・NextStage ・UPGRADE
中級	一通りの英文法を学習している 共通テスト模試では7割得点できる	・[必修編]英作文のトレーニング ・やっておきたい英語長文300
上級	医学部対策の最後の仕上げ	・やっておきたい英語長500 ・その他のおすすめは受ける大学によって違う

初級レベルの方向けにおすすめ

総合英語 Evergreen

「総合英語 Evergreen」は、英文法ルールの「理由」を知って理解することを重視した参考書です。

この参考書は、外国語の専門学校でも使われているくらい優秀な参考書です。

この参考書1冊で基礎レベルから英文法まで、相当のレベルの英語力を身につけることができます。

しかも、テクニックに頼らず、英文法そのものの性質を理解した上で知識定着を目指せます。

英語は、文法知識が網羅的に理解できていて初めて長文読解で得点できるようになります。

その点、この参考書は、まず、英語の「なぜ」を理解させることにこだわったつくりで、「なぜ」を理解し、基礎を固めてからより深く学習するという構成になっており、英語の初歩からきちんと理解できるようになっています。

基礎力を固める一冊としておすすめです。

英文法・語法 Vintage

この参考書も、英語初級者にとても分かりやすく書かれています。

VintageのほかにもNextStage、UPGRADEという参考書があります。この3つはどれも優れており、いずれも良い参考書です。

もし、Vintage、NextStage、UPGRADEで迷うなら、実際に書店で手に取り、レイアウトが自分に合っているものを選ぶと良いでしょう。

実践的な問題を数多くこなす前にじっくりと読んでおきたい一冊と言えます。

中級レベルの人におすすめ

[必修編] 英作文のトレーニング

英作文はもちろん、和文英訳の出題がある医学部を目指す受験生は取り組んでおきたい一冊です。

「読めるけど書けない」というのは多くの受験生が持つ悩みのひとつです。

それだけでなく、和文英訳は受験生のみならず、日本人が苦手とする分野の一つでしょう。

それだけに、ライティング能力が高いということは、他の受験生に大きく差をつけることができます。

「どうしてこの解答では間違いなのか」という点が対話形式で分かりやすく解説されているので理解しやすく、この参考書を使うことによって、ライティング能力を飛躍的に伸ばすことができ、英作文や和文英訳で高得点をとることができるようになります。

また、ネイティブスピーカーの視点での解説が充実しているため、医学部に不可欠となる「英語の応用力」を身につけるのにもおすすめです。

英作文や和文英訳で得点できるようになるのはもちろんですが、英語力の向上を目指したい受験生であれば誰が取り組んでも有益な一冊と考えられます。

やっておきたい英語長文300

この参考書は300語くらいの英語長文が30題で構成されています。

この参考書で30題を制覇すると、英語力が伸びることを実感できるでしょう。

読解力をつけるために必要なことを基礎から順に学べるように問題が配列してあります。

シリーズで「やっておきたい英語長文500」「やっておきたい英語長文700」「やっておきたい英語長文1000」という参考書もあります。

まずは、「やっておきたい英語長文300」で、英語力を身につけましょう。

上級レベル（最後の仕上げ）におすすめ

やっておきたい英語長文500

この参考書は、前述の「やっておきたい英語長文300」と同じシリーズで、「やっておきたい英語長文300」を終えた後に、英語の総仕上げとして使いたい一冊です。

このシリーズには、前述のように、「やっておきたい英語長文300」「やっておきたい英語長文700」「やっておきたい英語長文1000」とあるのですが、「やっておきたい英語長文300」と「やっておきたい英語長文500」をやっておけば英語対策としては十分というくらいな内容になっています。

このほかにおすすめの参考書

このほかにおすすめの参考書は、受験を考えている大学の出題傾向によって変わってきます。

国立大学の医学部を受験するのか、あるいは私立大学の医学部を受験するのかということによっても変わってきますし、私立大学では、特に大学によって傾向が全く異なりますので、その大学の出題傾向にあった参考書を選ぶ必要があります。

たとえば、東海大学医学部のように英作文や和訳が出題される大学や、東邦大学医学部のように、記述問題がないところ、順天堂大学医学部のように最後に長い英作文の出題されるところなど様々です。

杏林大学医学部や昭和大学医学部などのように、文法問題が出題される大学の受験を考えているという前提でおすすめの参考書を提示するならば、桐原書店の「ファイナル英文法」の標準編と応用編、両方をおすすめします。

医学部受験の英語参考書・問題集まとめ

ここまで、医学部の受験を考えている方におすすめの参考書について述べてきましたが、いかがでしたでしょうか？

医学部の受験を考えているのであれば、ぜひやってほしいおすすめの参考書です。

まずは初級編で述べた参考書から始めて英語力を身につけて、希望している大学の医学部合格を目指しましょう。

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