日本の大学は、4年制となっているところがほとんどです。

しかし、医学部や一部の薬学部、歯学部といった医療系学部は6年制になっています。

このコラムでは、4年制の医学部は存在するのか。そもそも、医学部はなぜ6年制なのかも併せて解説します。

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4年制の医学部はある?

現在、日本には4年制の医学部は存在しません。医学部が6年制であることは、法律によって決まっています。

教育基本法の第87条第2項には「医学を履修する課程、歯学を履修する課程、薬学を履修する課程のうち臨床に係る実践的な能力を培うことを主たる目的とするもの又は獣医学を履修する課程については、前項本文の規定にかかわらず、その修業年限は、六年とする。」とあり、6年制の医学部しかつくれないように決まっています。

しかし、一度大学を卒業したことがある受験生は、学士編入といって医学部の1年生~2年生の教養課程を飛ばして2年生か3年生から入学することができる制度があります。

つまり、4年で医学部を卒業することができるということです。

※ここでは、主に医師を目指す人向けの医学部(医学科)について解説しています。一部、看護師などを目指す人向けの医学部保健学科など4年制の学科もあります。

医学部が6年制である理由

では、医学部はなぜ6年制なのでしょうか。理由を解説します。

学ぶことが膨大である

医学部で学習する内容は非常に多くなっています。

医師は人の命を預かる責任の重い仕事です。医師になるためには、医学に関する幅広い知識を確実に身につけておく必要があります。

例えばもしあなたが眼科医だったとして目の手術を行ったが患者の体調が急変したときに目のこと以外を知らなければ適切な対応ができないかもしれません。

眼科医だったら目のこと、外科医だったら手術ができればいいということは決してありません。

どんな科の医師であってもさまざな医学科目、例えば循環器学、呼吸器学、代謝学といった膨大な量の知識を要求されるのです。

長期間の実習が必要

医学部では、臨床実習があります。

臨床実習とは、さまざまな診療科をまわり患者を診察したり、検査や手術の助手としてオペに参加したりすることです。現場に触れる臨床実習は、すべて大学医学部で必須となっています。

実習の期間は、多くの大学で4年の冬から6年の夏までの約2年間です。

医学部の6年間で学ぶこと

医学部の6年間では、どのような順でどのようなことを学ぶのでしょうか。

大学ごとに少し異なりますが、すべての医学部は文部科学省が作成している医学教育モデル・コア・カリキュラムに沿って教育していきます。

そのため、どの大学でもほぼ同じような順番・内容で学ぶことになります。

以下、一例を紹介します。

1年生

医学部でも1年生は他学部と同様に、教養科目の講義が大半となります。

一部医学系の授業もあり、簡単な生理学や解剖学の講義がある大学もあります。

また、1年生のときから医療現場を体験しようという観点から 、多くの医学部では看護師に一日ついてどんな仕事をしているのか見学する実習や老人ホームに出向いて生活を体験する実習を行っています。

2年生

2年生になると、多くの医学部で解剖実習や組織学実習がスタートします。

解剖学実習では、医学教育のために献体してくださったご遺体を実際に解剖していく授業です。

解剖学実習は、3ヶ月ほどかけて頭の先から足の先まですべて解剖していき血管や神経の走行、臓器の立体的な構造などを理解していくものとなっています。

この授業が医学部に入ってからもっとも医学部らしい授業になることが多いです。

組織学実習は人体の臓器を薄くスライスして染色したものを顕微鏡で見てスケッチを描く授業です。

3年生

2年生から3年生までは、基礎医学を勉強していくことになります。

基礎医学とは臨床医学という医師として実際に診療に際して必要な知識を学習するときのベースとなる正常な人体の構造や機能を学ぶものです。

具体的には、2年で履修する解剖学、組織学以外にも生理学、生化学、薬理学、ウイルス学、微生物学、免疫学などがあります。

多くの大学では3年の後半から徐々に臨床医学も学びはじめるところがあります。

4年生

4年生からは本格的に臨床医学の授業がはじまります。

臨床医学は病気や異常の診断方法や治療法などを学びます。

臨床医学の科目は、循環器学や呼吸器学など20個ほどあるため4年生の試験期間は医学部生活の中でもっとも忙しい時期です。

また、臨床医学が終わり臨床実習にでるためにはCBTとOSCEという易しめの筆記と実技の国家試験を受けて両方とも合格する必要があります。

特にCBTは試験範囲が今まで学んだ基礎医学、臨床医学すべてが範囲ですのでかなりの勉強がもとめられることになります。

一部の大学では4年の後半から臨床実習を行う大学もあります。

5年生

主に臨床実習をする学年になります。

臨床実習では、循環器内科や呼吸器内科、心臓血管外科、耳鼻咽喉科などすべての診療科を2週間ほどでローテーションして実習します。

この実習は大学病院だけではなく、地域にある市民病院などの総合病院で実習することもあります。

6年生

6年生は夏前までは臨床実習、夏以降は就職試験、卒業試験そして2月に行われる国家試験の勉強で忙しくなります。

医学部生の就職試験は、マッチングシステムで行われ病院の取りたい学生と学生の志望する病院を集計してコンピューターで就職先を決定する珍しいものとなっています。

国家試験までは勉強メインの生活になりますが、試験後は卒業旅行としてヨーロッパやアメリカなどの海外へ長期間旅行するなど最後の長期休暇を楽しむ学生が多いです。

まとめ

医療系の職につくには、医学についての広い知識が必要です。

実際1年生から6年生まで試験や実習など勉強することは大量にあります。6年間必要だというのも理解できるのではないでしょうか。

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