一般的に医学部入試はとても難易度が高いとされていますが、国立医学部合格にはどれくらいの学力が必要なのでしょうか。

本コラムでは、国立大学医学部の難易度を科目数、試験形式、ボーダー、偏差値、倍率の5つの観点から私立と比較しました。

国立医学部合格のため、ぜひ参考にしてください。

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国立医学部の難易度が高い理由とは?

国立大学医学部の難易度が高い理由のとして、まず私立大学と比較して学費が安いため競争率が高くなることが挙げられます。

国立医学部6年間の学費総額が約350万円に対し、私立医学部では、約2000万円から高いところで約5000万円に近い大学もあります。

また、共通テスト対策や受験に必要な科目数が多いことも難易度を高めている理由です。

私立医学部が2〜4科目に対し、国立医学部では6科目とそれだけ学習時間が多く必要となります。

国立医学部の難易度を5つのポイントから私立と比較!

国公立大学医学部と私立大学医学部を比較するにあたって、5つのポイントを一覧にしました。

区分国公立大学医学部私立大学医学部
科目数6科目2〜4科目
試験形式記述式記述式・マーク式
ボーダー80%〜93%(前期)86%〜91%(セン利)
偏差値60〜7362〜72
倍率2〜10倍(前期)5〜45倍(一般)

ではそれぞれの項目について詳しくみていきましょう。

国立医学部の難易度を試験の科目数で比較

国公立医学部

大学入学共通テストと個別学力試験の両方が課されるので、受験に必要な科目数が6科目と多いです。

その分、要求される勉強量も多い傾向にあります。

では実際に必要な科目を確認しておきましょう。

大学入学共通テスト(6科目)

国語
英語
数学(数1A、数2B)
理科(物理、化学、生物、地学から2科目)
社会(日本史B、世界史B、地理B、倫理・政経から1科目)

個別学力試験(3または4科目)

(国語)
英語
数学(数1A、数2B、数3)
理科(物理、化学、生物、地学から2科目)

大学により必要科目に違いがある場合があるので、志望大学の募集要項を必ず確認しましょう。


東京大学理科3類、京都大学医学部、名古屋大学医学部、山形大学医学部では個別学力試験で国語が課されることが特徴です。


理系医学部志望者の多くはマーク式の試験対策はできても、記述式の国語の試験対策の時間は十分に取れないことが多く、合格の難易度も高くなると言えるでしょう。

また、秋田大学医学部、島根大学医学部、徳島大学医学部、宮崎大学医学部では個別学力試験で理科が課されないのも特徴です。


英語、数学の2科目と面接試験のみで受験することができます。

私立医学部

大学入学共通テストが課されないことも多く、必要な科目数は少なく抑えられます。

個別学力試験(2科目〜4科目)

英語、
数学(数1A、数2B、(数3))
理科(物理、化学、生物から1科目または2科目)

東海大学医学部、兵庫医科大学医学部一般B、帝京大学医学部では、理科1科目での受験が可能です。


近畿医科大学医学部、帝京大学医学部では数学の出題範囲に数3が含まれません。

なお、帝京大学医学部では、数学(数1A、数2B)、国語、物理、化学、生物の5科目の中から2科目を選択して受験することができます。

国立医学部の難易度を試験形式で比較

国公立大学の個別学力試験は記述式の大学がほとんどです。


一方、私立大学医学部ではマーク式の問題も多く見られます。


もちろんマーク式でも必要とされる学力は変わりませんが、特に数学では答案記述の練習がいらないので、対策は変わってくるでしょう。

国公立大学医学部では思考力を試す問題が多く出題されますが、一部私立大学医学部では細かい知識を問う傾向があるので注意しましょう。


マーク式の場合は問題数も多く、スピードが問われます。

国立医学部の難易度をセンターボーダーで比較

2021年からは大学入学共通テストになりますが、参考までに2020年センター試験の国公立医学部前期のボーダーを表にしました。


センターボーダーとは、例えば東京大学理科3類であればセンター試験で93%以上得点した受験生の半分が東京大学理科3類に合格した、という目安です。


入試の難易度と受験生のレベルの判断のひとつの基準となります。

得点率(%)大学名
93東京大学理科3類
91東京医科歯科大学医学部
京都大学医学部
89大阪大学医学部
横浜市立大学医学部
千葉大学医学部
神戸大学医学部
88名古屋大学医学部
大阪市立大学医学部
82徳島大学医学部
大分大学医学部
81弘前大学医学部
80福島県立医科大学医学部

国公立大学医学部前期試験では1校しか出願できないので、安全圏の大学に出願しようと考える受験生も多いでしょう。


一方、私立大学医学部のセンター利用試験は複数校出願が可能で、試験制度も複数あります。


その分ボーダーは高く、およそ86%〜91%となっています。

いずれにせよセンター試験、大学入学共通テストで90%を取れる力をつけられると合格が現実的なものになってくるでしょう。

国立医学部の難易度を偏差値で比較

最高峰とされる東京大学理科3類の偏差値は73、一方徳島大学医学部の偏差値は60となっています。


通いやすい都市圏の医学部に比較的人気が集まりやすい傾向はありますが、依然として歴史、伝統のある旧帝大学、旧制医科大学は地方であっても偏差値が高い傾向にあります。

私立大学医学部については「学費と難易度は反比例する」と言われており、学費が低いほど難易度が上昇する傾向にあります。

一部私立医学部では国公立大学医学部を遥かに凌ぐものもあります。


私立大学医学部しかり偏差値は最低でも60、できれば65は欲しいところでしょう。

国立医学部の難易度を倍率で比較

国公立大学は入試日が同日であるため、基本的に前期後期それぞれ1校ずつしか受験することができませんし、足切り制度もあります。

一方私立大学は入試日が各大学により異なるうえ、入試制度も複数設けられていることも多いので倍率は私立大学の方が高い傾向にあります。


一般入試後期日程だと、国公立大学であっても倍率は10倍〜35倍にもなるのぼります。


一方、新設された医学部、偏差値の高い医学部は受験生が出願を避けるので倍率が低い傾向にあります。

国立大学医学部の難易度・偏差値ランキング!

国立大学医学部の偏差値ランキングを見ていきましょう。

学校名 偏差値
東京大理三 72.5-75
京都大医医 70-72.5
大阪大医医 70-72.5
山梨大医医(後期) 67.5-70
東京医科歯科大医医 70-72.5
横浜市立大医医 67.5-70
千葉大医医 67.5-70
神戸大医医 67.5-70
九州大医医 67.5-70
北海道大医医学系 67.5-70
名古屋大医医 67.5-70
岡山大医医 67.5-70
熊本大医医 65-67.5
大阪公立大学 65-67.5
東北大医医 67.5-70
筑波大医医 65-67.5
広島大医医 65-67.5
新潟大医医 65-67.5
金沢大医薬保健医 65-67.5
三重大医医 65-67.5
名古屋市立大医医 65-67.5
京都府立医科大医医 67.5-70
愛媛大医医 65-67.5
群馬大医医 65-67.5
信州大医医 65-67.5
福井大医医 62.5-65
山口大医医 62.5-65
滋賀医科大医医 65-67.5
奈良県立医科大医医 65-67.5
島根大医医 65-67.5
鹿児島大医医 65-67.5
長崎大医医 65-67.5
弘前大医医 65-67.5
岐阜大医医 65-67.5
浜松医科大医医 65-67.5
札幌医科大医医 65-67.5
鳥取大医医 62.5-65
香川大医医 62.5-65
佐賀大医医 62.5-65
山形大医医 62.5-65
福島県立医科大医医 62.5-65
富山大医医 62.5-65
和歌山県立医科大医医 62.5-65
高知大学医医 62.5-65
琉球大医医 62.5-65
旭川医科大医医 62.5-65
秋田大医医 62.5-65
徳島大医医 62.5-65
大分大医医 62.5-65
宮崎大医医 62.5-65

偏差値65~70が医学部のボリュームゾーンとなっていることが読み取れます。

その中でも旧帝大をはじめとする有名医学部が67.5以上の偏差値を誇っています。

地方の大学はやや偏差値が低い傾向にありますが、それでも偏差値62.5〜65程度という高い水準です。

また、後期日程のみを実施する山梨大学も高い偏差値帯にいます。

共通テストの難化によりボーダーラインは下がっていますが、依然として高い得点率を求められることに変わりありません。

大学ごとに多少の差はあるものの、国公立医学部はいずれも偏差値62.5以上の高い難易度と言えます。

国公立大学では第一段階選抜が入る可能性もあるため、共通テストのボーダーラインの把握、そして偏差値の把握いずれも大切です。

医学部と東大ではどっちが難しい?

「国公立大学医学部に合格するのは東大理系学部に合格するよりも難しい」とまで言われている医学部受験。

実際、多くの国公立大学医学部と、上位私立医学部は東大理系学部に匹敵する難易度があります。

その訳は近年ますます白熱する医学部人気と、定員の少なさにあるでしょう。

東京大学の入学試験では、小手先のテクニックによらない学力が求められます。
基礎学力、そしてそれに基づく思考力や発想力を身に付けるのが必要です。

医学部と東大ではそれぞれ求められるものが違うので、一概にどちらが難しいといった比較はできません。自身の適性を見極め戦略的に志望校を選び、個別の対策を進めましょう。

それが難易度の高い医学部受験を制覇するために求められることです。

国立医学部の難易度まとめ

本コラムでは、国立医学部の難易度について、私立と比較しながら解説しました。

国立医学部の入試は非常に競争が激しく、費用の安さや科目数などが難易度を高めている要因となっています。

また、国立医学部の試験形式は主に記述式で行われ、詳細な記述と論理的な思考が求められるため、準備には非常に多くの時間と努力が必要です。

国立医学部に合格するには、戦略的な受験校選びや効率的な学習スケジュールが合格の鍵となるでしょう。

関連コラム:医学部の偏差値ランキング(私立・国公立)

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