基本情報

看護大学と専門学校の違いは?どちらを選んだらいいか解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

多くの人たちの命や健康を支える看護師は、社会的意義の大きい職業です。

そんな看護師になるための進路を考えたとき、看護大学と看護学校という進路選択で悩む人は多いのではないでしょうか。

本コラムでは、看護大学と専門学校の違いを整理していきます。

自分に合った進路選択ができるように情報収集してくださいね。

最短合格を目指す最小限に絞った講座体系

スキマ時間に学習できる

現役のプロ講師があなたをサポート

20日間無料で講義を体験!

看護師になるには

本章では、看護師になるための進路を整理します。

高校卒業後に看護師を目指す進路コースは3つあるので、それぞれチェックしていきましょう。

コース1:看護大学への進学

看護大学へ進学し、看護師国家試験の受験資格を得ることがひとつめの進路コースです。

「看護大学」とは、看護学部や看護学科が設置されている4年制大学を指します。

他学部を志望する受験生と同様に、大学入試共通テストや大学独自の個別学力検査を受験して合格を目指します。

4年間かけて看護学や関連する学問について学び、国家試験合格に必要なノウハウを獲得するコースです。

コース2:看護短期大学への進学

看護短期大学を卒業後に看護師になるコースもあります。

「看護短期大学」は看護学を3年制で専攻できる短期大学を指します。

看護大学と同様、卒業見込みの段階で看護師国家試験に合格し、卒業の後に看護師としてのキャリアがスタートします。

コース3:看護専門学校への進学

高校卒業後の進路コースの3つめは、看護学校への進学です。

「看護専門学校」とは、看護短期大学と同様で3年制となっている看護を学べる学校です。

「○○看護専門学校」や「○○看護学校」という名称が代表例です。

4年制の看護大学と比べると、卒業までに必要な単位数がやや少なくなっています。

なお、他のコースと同様で、看護師になるには看護師国家試験への合格は必須です。

看護大学と専門学校の違い

本章では、看護師になるための進路コースの代表例である看護大学と専門学校について、さまざまな観点から整理します。

学ぶ内容

看護大学と専門学校のいずれを選択しても、看護師国家試験に必要なノウハウを習得するという点においては学びの内容は同様です。

学ぶ内容で異なる点としては、それぞれの環境の違いにあります。

看護学部以外に文理問わず学部学科が設置されている看護大学では、一般教養や他学部の学びを広く吸収できるカリキュラムが用意されていることが多いです。

専門学校では、看護学の知識や技術を最短で習得できるよう、看護に関連する学びに比重が置かれています。

いずれの選択をしても、看護師としての基礎を習得しつつ、実践的な学習の場が提供されていますよ。

卒業までの年数

卒業するまでに必要な年数は次のとおりです。

看護大学は専門学校より1年長いカリキュラムが用意されています。

種別卒業までの年数
看護大学4年
専門学校3年

学費

初年度の学費と卒業までの学費を整理したのが以下の表です。

■学校種別ごとの学費概算

種別 初年度の納入金額(入学金・授業料) 卒業までの納入金額※
看護大学 ①国立大学 ②公立大学 ③私立大学


①81.8万円

②92.8万円

③150.4万円


①242.5万円

②253.7万円

③522.6万円

専門学校 114.4万円 296.4万円

※入学金と卒業までの年限ぶんの授業料を合算し算出

参考:国公私立大学の授業料等の推移

参考:私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査結果について

看護大学は国立・公立・私立によって大きく平均値が異なります。

国立・公立の看護大学は、初年度納入金額、卒業までの納入金額いずれも専門学校より低くなっています。

国立・公立なら「卒業までに250万円前後」と覚えておくのがおすすめです。

一方で、私立の看護大学の納入金額は非常に高く、専門学校と比べて200万円以上高い納入金額が求められています。

私立の看護大学を受験する場合は、卒業までにかかる費用を理解したうえでの準備が欠かせません。

学費の大小については、以下のようにざっくりと理解しておきましょう。

「国公立看護大学<専門学校<私立看護大学」

入試難易度

看護大学、専門学校それぞれの偏差値目安を以下の表にまとめました。

種別偏差値の目安
看護大学 
①国立大学 
②公立大学 
③私立大学
①52~70以上
②50~69
③48~65
専門学校43~60

看護大学、専門学校いずれも共通しているのは、選ぶ大学や学校によって入試難易度が大きく異なるという点です。

この前提のもとで整理すると、専門学校に比べ看護大学のほうが偏差値が高い傾向にあります。

いわゆる旧帝大を含んだ難関大学の看護学部・看護学科が偏差値60以上とされています。

また、入試で課される試験科目についても差が見られます。

専門学校で課されるのは英語・数学・国語の3教科が中心で、加えて面接や小論文が課されることが多いです。

一方で、看護大学では特に国公立大学において理科・社会を加えた5教科が課されることがあります。

私立大学では3教科と面接で勝負できる枠もありますが、多くの場合は専門学校よりも教科学習において受験対策が重要になると言えるでしょう。

就職先

どの進路コースに進んでも、看護師国家試験に合格するのが看護師になるための必須条件です。

看護師として働く上では、就職先の選択肢に進路コースによる差はそれほどないと言えるでしょう。

ただし、看護師以外の職種やキャリア形成を考える場合、看護大学を選択するほうが幅が広がると考えられます。

もっと学びを深めたい場合の大学院進学や、海外就職においては4年制の看護大学卒業が条件となっています。

それぞれのメリット・デメリット

本章では、看護大学と専門学校のメリット・デメリットを整理します。

看護大学のメリット

給与が高い傾向にある

日本看護協会公表の最新データ「病院看護実態調査」によると、看護大学を卒業した看護師の初任給は、他の進路コースの看護師よりも約8千円高くなっています。

単純計算で年間約10万円の差がつくと考えられるため、収入面では大きなメリットを感じることができますね。

他の看護職を目指せるカリキュラムがある

4年制の看護大学ならではのメリットとして、看護師に加えて保健師や助産師を目指せます。

ただし、看護大学によっては該当のカリキュラムがないこともあるので注意しましょう。

自分が目指したい国家資格のカリキュラムがある看護大学を選べば、4年間で一気に資格取得を目指せるのは大きな魅力ですね。

看護大学のデメリット

在学中にかかる費用が高い

前述のとおり、国立・公立の看護大学であれば専門学校と学費で大きな差はありません。

しかし、専門学校よりも1年長く在学するからこそ、学費以外のさまざまな費用がかかることはデメリットと言えるでしょう。

一人暮らしなら家賃や水道光熱費、自家用車や公共交通機関で通学するなら移動費など、さまざまな費用が1年間多くかかることは理解しておきたいところです。

専門学校のメリット

医療現場で早く活躍できる

看護大学より1年早く卒業できるため、看護師として医療現場に出るのも1年早くなります。

看護師として早く活躍したい人にとっては、最速で看護師になれる専門学校の進路コースが魅力的ですね。

実践的な学びが多い

看護大学より1年短いカリキュラムをこなすため、学びの内容は実践的なものになっています。

看護現場をはじめとしたさまざまな現場での臨床実習が多く課されているため、机上だけでは理解できないリアルなノウハウも習得しやすいと言えるでしょう。

体験しながらどんどんスキルを高めたい人にはおすすめです。

専門学校のデメリット

学生生活がかなり多忙になる

看護大学より在籍期間が1年短いということは、4年間で学ぶことを3年間に凝縮して学ばなければならないとも捉えられます。

時間割にある程度余裕のある大学生と違い、専門学校生は1日みっちりと授業や実習が入っていることが多いです。

ハードスケジュールな3年間を送るイメージをもって選択するのがおすすめです。

どちらを選べばいいのか?

最後に、進路選択に悩んだときの対処法について紹介します。

看護大学と専門学校で悩んだ場合は、自分がどういった環境で学びたいか、どんな看護職を目指したいかを今一度整理してみてください。

例えば「ゆっくりでもいいから、看護師としてのスキルを高めていきたい」というのであれば、4年制の看護大学のほうが学習環境のフィット感は高いでしょう。

また「保健師の資格も取って、活躍の場を広げたい」という場合も、保健師のカリキュラムがある看護大学を選ぶのが最適です。

一方で「とにかく現場を知って、いち早く活躍したい」という思いがあれば、専門学校で臨床体験を積んでいくのもひとつです。

どの進路コースを選んでも看護職として活躍することは可能です。

だからこそ、看護師になるまでのプロセスをどんなふうに歩んでいきたいかを重視するのがおすすめです。

看護師になるまでの学びは決して簡単なことばかりではありません。

覚えなければならない専門用語は数多いですし、実習に参加したら必ずレポート課題を提出しなければなりません。

だからこそ、決して投げ出さずに納得できる進路を自ら決定することはとても重要です。

それぞれの進路コースのメリット・デメリットをふまえ、どんな学び方が自分に向いているかを検討して進路選択をしてみてくださいね。

まとめ

本コラムでは、看護師を目指す進路コースの代表例として看護大学・専門学校について紹介しました。

それぞれの特徴を簡単に整理すると以下のとおりです。

・看護大学:4年制で入試難易度は高め。看護師に必要な知識をじっくり学ぶことができたり、さまざまなキャリアに向けてカリキュラムを選べたりできる。

・専門学校:3年制で実習が多いカリキュラム。臨床現場での実習を多く重ねて看護師国家資格の対策ができ、早期から看護師として活躍を目指せる。

自分に合った進路選択をするために、まずはじっくり自分の思いと向き合ってくださいね。

関連コラム:看護学部では何を学ぶ?学年ごとに学べる内容を解説

最短合格を目指す最小限に絞った講座体系

スキマ時間に学習できる

現役のプロ講師があなたをサポート

20日間無料で講義を体験!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

この記事の監修者 山崎 敬太

山崎 敬太

筑波大学人間学群心理学類 卒業。

大学卒業後、英語講師として、難関大・医学部・看護学部・看護学校の志望者計300名以上に指導経験をもつ。

その後、小中高生向けキャリア教育事業の施設長として、生徒やご家族へ進路の相談援助を実施。

現在は医学部・看護学部・看護学校受験向けメディアのライターとしても活動中。

医学部や看護学部・看護学校の受験生に向けて、役立つ入試情報等を発信。

専門スタッフが丁寧に対応!