金沢医科大学の特徴と入試の傾向・対策を解説
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「金沢医科大学の入試対策を始めたい!」と思ったとき、何から手をつけるべきか悩んでいませんか?
入試対策を始めるにあたって、大学ならではの特徴や入試の傾向を知ることはとても大切です。
このコラムでは、金沢医科大学の受験を考えている高校生のみなさんが、入試対策をするうえで重要な大学の特徴や入試の傾向を整理しています。
コラム内容から情報収集を行ない、適切な入試対策をスタートしましょう。
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金沢医科大学の特徴
みなさんが受験を考える金沢医科大学には、どんな特徴があるのでしょうか。
3つの観点から整理していきましょう。
問題解決型の学習を促すカリキュラム
「臓器別集中型」といわれるユニット単位でのカリキュラムが組まれているため、知識を体系的かつ応用的に学びやすいことが特徴です。
さらに、臨床実習では学生用電子カルテを導入して、実際に診療へ参加して実践的に学ぶことができる特徴があります。
医師国家試験合格率は近年上昇中
金沢医科大学が公表している合格状況によると、同学の新卒者の医師国家試験合格率は右肩上がりの傾向にあります。
医師国家試験の新卒者全体の合格率は近年90%を超え続けているため若干の差異は見られますが、金沢医科大学の合格率の上昇は学習環境のアップグレードが続いていると考えられます。
◆金沢医科大学新卒者の医師国家試験合格率
医師国家試験回数(実施年) | 新卒者合格率 |
第117回(令和5年) | 93.8% |
第116回(令和4年) | 90.4% |
第115回(令和3年) | 86.7% |
第114回(令和2年) | 84.5% |
第113回(平成31年) | 84.9% |
第112回(平成30年) | 82.9% |
一定の満足感を得られる大学環境
金沢医科大学では、医学部学生アンケートの結果が公開されています。
令和4年度の第6学年への調査では、6年間の満足度を「大変満足」「やや満足」と回答した学生が63.5%を占めています。
実際のキャンパスライフを送った学生からは一定の人気があるようです。
金沢医科大学の入試
上述の大学情報をふまえ、金沢医科大学の入試情報を整理していきます。
日程
一般選抜(前期)の試験日は第1次選抜が1月30日・31日のいずれまたは両日、第2次選抜が2月12日・13日のいずれかです。
第1次選抜では、受験日と受験回数を選択することができるようになりました。
入試科目
英語、数学、理科が第1次選抜で課されます。
理科は物理・化学・生物から2科目を選択して受験します。
第2次選抜では小論文と面接が課されます。
◆金沢医科大学医学部試験科目(令和6年度 一般選抜・前期)
科目 | 配点 | |
第1次選抜 | 英語 | 100点 |
数学 | 100点 | |
理科 | 150点 | |
第2次選抜 | 小論文 | 60点 |
グループ面接 | 110点 |
倍率、難易度
令和3年度の一般選抜(前期)の志願倍率は48.5倍で、私立大学医学部の中でも高い倍率を誇っています。
偏差値の近い医学部には、岩手医科大学や北里大学などの私立大学があります。
合格点
公表されている第1次選抜の合格点に関する情報を以下にまとめています。
高倍率の試験であることから、合格のためには受験者平均点から大きく得点を積み重ねる必要があります。
◆金沢医科大学医学部 第1次選抜試験成績(一般選抜・前期)
合格最高点 | 合格最低点 | 受験者平均点 | |
令和5年度 | 310点 | 214点 | 168点 |
令和4年度 | 252点 | 202点 | 175点 |
令和3年度 | 288点 | 204点 | 160点 |
令和2年度 | 303点 | 213点 | 163点 |
金沢医科大学の入試傾向と対策
具体的な入試対策は、試験科目別に確認していきましょう。
なお、第1次選抜の科目試験はいずれもマークシート方式での出題なので、その特徴もふまえて読み進めてください。
各科目の傾向と対策をお伝えします。
英語 制限時間:60分 大問:4問
英語試験では、英文英答の出題形式が採用されています。
特に多い問題は、最大10パラグラフ程度の英文の穴埋め問題や指示内容の推測問題です。
この出題傾向からもわかるように、本試験で最も得点につながるのは「文法知識」です。
近年の過去問で繰り返し出題されている文法としては受動態や関係代名詞、分子構文などがあります。
加えて、Theyやthemなどの代名詞が指す内容を選択する問題も頻出です。
基礎的な文法知識ほど、長文読解の中では読み流してしまうため意識していないことが多いです。
過去問を活用して、文法知識を根拠として正答を導く演習を繰り返し行なうことが有効な試験対策といえるでしょう。
数学 制限時間:60分 大問:4問
幅広い分野が複合した大問4つの構成で、近年の数学試験は出題されています。
選択肢から正答を選択するのではなく、適切な解になるよう数字を一つひとつ選ぶ必要があるので注意してください。
また、公式を知っているだけで解ける問題は少なく、計算過程を導ける思考力が問われる問題が多く出題されています。
その代表的な分野のうち、同試験で頻出なのは場合の数と確率、図形と方程式などです。
数学試験で合格レベルに達するには、制限時間の10分前に解き終えるスピード感を身につけることが大切です。
過去問に限らず、日々の問題演習において時間を測って振り返る習慣をつけておきましょう。
生物 制限時間:45分(2科目で90分) 大問:3問
幅広い分野から出題され、どれも取りこぼしたくない出題レベルです。
特に、グラフ読み取り問題や計算問題は基礎的なレベルでの出題となっています。
教科書レベルの徹底的な理解があれば得点源にできる科目です。
この傾向から、教科書に出てくるグラフや計算問題の例題は何度も繰り返し解き、スピーディに応用できるようにしておきましょう。
教科書レベルの問題を理解できたら、過去問を使って時間を意識して実践演習を重ねることが大切です。
化学 制限時間:45分(2科目で90分) 大問:7問
理論・無機・有機分野それぞれから出題されています。
問題のレベルは基礎的なものが多く、取りこぼしを少なくすることが合格点に達する方法といえます。
出題内容の特徴として、物質の性質を問う問題の割合が多いことが挙げられます。
大問3で登場した電池を扱った問題は、基礎的な問題でありながら大きな差がつくといえるでしょう。
教科書レベルの物質と、その性質を生かした有名な製品については一通り理解しておく必要があります。
情報量が多い化学では暗記に頼りがちになってしまいますが、物質の性質を理解したうえで知識をインプットする習慣をつけることが重要です。
物理 制限時間:45分(2科目で90分) 大問:2問
分野の偏りなく出題され、標準的なレベルの問題が多く見受けられます。
教科書レベルの問題はもちろん、模試や過去問でみられる問題を数多く解くことが大切です。
しかし、計算問題については一部で難易度の高い問題がみられます。
基本問題の対策だけでは丸ごと落としてしまう難易度のため、公式などの応用力が問われています。
見慣れない問題を時間制約の中で正答まで結びつけるには、日頃から時間を意識した過去問演習を徹底することを心がけましょう。
また、マークシート方式のメリットを生かして、答えをある程度絞ってから解くこともおすすめです。
小論文 制限時間:60分
与えられた文章を読み、要約と意見論述をそれぞれ200字以内で行ないます。
意見論述は近年の新しい出題傾向です。
また、医療や生命をテーマに扱う文章が多く出題されています。
制限時間を考えると、熟読したうえで要約文を考えることができるでしょう。
しかし、200字での意見論述では自身の意見を的確かつ論理的に伝えるスキルが問われます。
対策として、他大学を含む医学部の小論文の過去問を数多く解くことは不可欠です。
加えて、出題文章を読んで意見論述を自主的に行なうようにしてみましょう。
学校や塾の先生に添削してもらい、客観的に理解できる答案をつくることを意識しましょう。
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▶資料請求して特典を受け取るこの記事の監修者 山崎 敬太
筑波大学人間学群心理学類 卒業。
大学卒業後、英語講師として、難関大・医学部・看護学部・看護学校の志望者計300名以上に指導経験をもつ。
その後、小中高生向けキャリア教育事業の施設長として、生徒やご家族へ進路の相談援助を実施。
現在は医学部・看護学部・看護学校受験向けメディアのライターとしても活動中。
医学部や看護学部・看護学校の受験生に向けて、役立つ入試情報等を発信。