医学部合格の可能性を少しでも広げるため、医学部の後期入試についても整理しておくことが大切です。

このコラムでは、後期入試を実施している医学部の情報や、後期入試で医学部合格を掴み取るためのポイントについて紹介しています。

後期入試での合格に向けた情報収集をスタートさせましょう。

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医学部で後期入試のある大学と日程一覧(2024年)

本章では、2024年度に後期入試を実施する医学部と入試傾向を紹介します。

国公立大学と私立大学に分けてそれぞれの後期入試を確認していきましょう。

国公立大学医学部の後期入試情報

大学名後期定員後期入試日程
旭川医科大学8名3/12
秋田大学20名3/12
山形大学15名3/12
千葉大学15名3/12、3/13
東京医科歯科大学10名3/12、3/13
山梨大学90名3/12、3/13
福井大学25名3/12
浜松医科大学15名3/12
名古屋大学5名3/12
三重大学10名3/12
奈良県立医科大学53名3/12、3/13
山口大学10名3/12、3/13
佐賀大学10名3/12
宮崎大学15名3/12
鹿児島大学21名3/12
琉球大学25名3/12

医学部を持つ国公立大学は計50大学ですが、そのうち2024年度に後期入試を実施するのは約3分の1の16大学に限られています。

日程は初日が3/12、2日目がある場合は翌日3/13となっています。

また、一部を除くほぼ全ての国公立大学では前期入試定員数が50名以上ですが、後期入試では多くの大学で30名未満の定員数が設定されています。

後期入試で国公立大学医学部に合格するには、かなりの努力が求められます。

しかしながら、後期入試の定員が多い医学部を持つ大学もわずかに存在しています。

山梨大学は前期入試枠がなく、後期入試で90名の定員数です。

奈良県立医科大学は、前期入試定員22名に対して後期入試定員53名という割合が特徴的です。

以上の2大学は、後期入試の定員数が多い大学として押さえておきましょう。

私立大学医学部の後期入試情報

大学名後期定員後期入試日程
埼玉医科大学19名一次:3/2 二次:3/10
近畿大学5名一次:2/24 二次:3/7
昭和大学18名一次:3/2 二次:3/9
金沢医科大学10名一次:3/1 二次:3/11
聖マリアンナ医科大学10名一次:3/5 二次:3/15
日本医科大学27名一次:2/28 二次:3/10
藤田医科大学10名一次:3/3 二次:3/14
関西医科大学5名一次:3/2 二次:3/12
久留米大学約5名一次:3/8 二次:3/16
大阪医科薬科大15名一次:3/10 二次:3/18
日本大学15名一次:3/4 二次:3/17

医学部を持つ私立大学は計31大学で、そのうち11大学が2024年度に後期入試を実施します。

国公立大学医学部と異なり、私立大学医学部の後期試験日程にはバラつきがあります。

近畿大学や日本医科大学は2月下旬から試験が始まる一方で、日程が遅い大阪医科薬科大学は3月10日から試験が始まります。

そのため、日程が重複しない私立大学医学部を複数受験するスケジュールを立てることも可能です。

注意したい点として、私立大学医学部の後期入試定員は極端に少ないことです。

3大学は定員が10名未満であり、他大学も定員20名以下が多くなっています。

試験日程をふまえたスケジュールを意識しながら志望大学を選ぶことが重要です。

医学部入試の後期入試の特徴

本章では、医学部の後期入試の特徴について整理します。

以下3つのポイントをそれぞれ詳しく確認していきます。

①試験科目・配点比率について

国公立大学:個別学力検査の配点比率が低い

国公立大学医学部の後期入試の特徴として、共通テストの配点が高く個別学力検査の配点が低い傾向がみられます。

前期入試では個別学力検査の配点比率が50%以上の医学部が半数以上のため、真逆の傾向が後期入試にあると言えます。

2022年度に後期入試を実施する17大学を例に挙げると、個別学力検査の配点比率が50%以上なのは千葉大学、山梨大学、岐阜大学、奈良県立医科大学の4大学のみです。

4大学のうち山梨大学はもともと前期入試を実施していないので、他大学医学部の前期入試に近い傾向があります。

以上より、医学部後期入試の受験先の選定には、後期入試の科目に加えて、配点の大きい共通テストの得点を考慮することがとても重要になってきます。

私立大学:一次試験は英数理の3科目ベース

さまざまな組み合わせがある私立大学医学部の入試科目ですが、後期入試では「英数理」の3科目を課す医学部が多くなっています。

3科目いずれも高得点を目指せる対策が、私立大学医学部の後期入試には不可欠です。

例外として、金沢医科大学については英語・数学の2科目が一次試験に課されています。

しかしながら、私立大学を併願して医学部合格を目指す場合は「英数理」すべての得点力が不可欠です。

②定員が減り合格難易度が高まっている

定員が限られていることから、倍率や合格ボーダーが高いことも医学部の後期入試の特徴です。

さらに近年、後期入試が縮小傾向にあります。

特に国公立大学医学部で後期入試の縮小が顕著にみられています。

2020年度入試からは福島県立医科大学・鳥取大学・広島大学の3大学医学部、そして2021年度からは香川大学・愛媛大学の医学部が後期入試そのものを廃止しています。

2022年度にも富山大学医学部が後期入試を廃止するなど、後期入試の定員が前年度より40名減りました。

後期入試の縮小に伴い、合格難易度の上昇はさらに加速すると考えられます。

また、後期入試の実施有無や定員は毎年変動しているので、受験にあたっては必ず最新年度の入試情報をチェックして志望する医学部を選ぶようにしましょう。

③面接・小論文を重視する

入試日程に関わらず、医学部入試には必ず面接試験が課されています。

さらに、国公立大学・私立大学問わず多くの医学部で小論文が課されています。

特に私立大学医学部では、面接・小論文を除く一次試験が3科目400点満点となっている後期入試が多いです。

400点では得点力に大きな差がつきづらく、一次試験の科目得点力で押し切って合格するのは非常に難しいです。

そのため、国公立大学医学部の後期入試に比べても、面接や小論文の重要度はさらに増すと考えられます。

後期入試に突破する為のポイント

最後に、医学部の後期入試で合格するためのポイントを紹介します。

前章で確認した後期入試の特徴をふまえて確認していきましょう。

過去問をベースに集中的に勉強する

他の入試日程と同様、過去問をこなして傾向を掴みながら得点力をつけることが大切です。

前期入試が終了してから対策をスタートする場合、入試本番までに使える時間は限られています。

できるだけ得点に直結する力をつけるには、過去問を徹底的にこなすことが最優先です。

過去問演習を活かして得点力を伸ばすには、以下のステップがおすすめです。

①目標点を決める

②過去問を解き、答え合わせをする

③ヌケモレのあった知識・考え方を理解する

④目標との差を埋める対策を決め、実行する

特に気を付けたいステップは③と④です。

志望する医学部の過去問をとにかくこなすことも大切ですが、過去問を解いたことで「新たに得たもの」を自覚し、得点力にすることが合格のカギです。

そのため、過去問を解いたら「知らなかったこと」「忘れていたこと」を必ず整理しましょう。

加えて、限られた時間を有効活用するためには、目標を明確にした学習スケジュールの遂行が最も重要です。

過去問を解き終えたら、まずは目標点に届かなかった理由を分析します。

英語なら「長文の中で仮定法を見落としていた」、数学なら「条件付き確率を活用できていない」などです。

できるだけ具体的な理由を見つけ、それに沿って勉強する単元や取り組む出題形式を選定しましょう。

その取り組みの結果を次の過去問演習で確認する、というサイクルを意識することで効果的に得点力をアップできます。

面接対策、小論文対策に時間を割く

前述したように、面接試験は医学部入試と切っても切れない関係です。

小論文も多くの後期入試で課される重要な科目です。

いずれも数値的な成果を確認しづらいですが、医学部合格に向けて時間を割くべきポイントです。

面接対策では、まずは受験する医学部の入試要項を確認してみてください。

個人面接か集団面接か、面接官が何人か、面接時間は何分程度かといった情報が載っていることがあるので、情報把握からスタートしましょう。

面接の情報を集めたら、実践的な練習の場をつくりましょう。

実際の面接環境を想定することで、緊張感を持って練習が可能です。

学校や予備校、通信講座の先生や友人に協力してもらうことがおすすめです。

客観的な視点でフィードバックをもらうことが、最も意味のある面接対策になります。

客観視点でのフィードバックは、小論文対策にも共通します。

自身の考えを他者に伝える小論文では、まさに客観的に理解できる文章を構成する力が問われます。

そのため、過去問を解いたら第三者からのフィードバックを必ず受けるようにしてください。

作文における自身の癖や、多用しがちな言い回しなどを自覚することで、より良い文章構成ができるようになります。

他の受験生を意識しすぎない

後期入試では、少ない定員を他の受験生と競争して勝ち取ることになります。

また、前期入試で合格した同級生も近くにいて意識が向いてしまうかもしれません。

しかしながら、後期入試で合格するためには自分自身に集中して学習することがどんな学習テクニックよりも大切です。

残された時間を最大限に有効活用し、得点力を1点でも伸ばすためには意識を自分に集中させることを心がけてください。

自分で決めた学習スケジュールを乱れなくこなすこと、そして客観的な意見を取り入れながら自身の学力と向き合うことを後期入試当日まで続けることが、合格可能性を広げるポイントです。

まとめ

本コラムでは、医学部の後期入試について取り上げてきました。

後期入試を実施する大学や入試の傾向、後期入試で医学部に合格するためのポイントも整理してきました。

後期入試で見事合格を掴み取った医学部生は毎年誕生しています。

医学部合格に向け、最後まで諦めず、できることを確実にこなしましょう。

関連コラム:医学部の受験科目は?国公立・私立それぞれ解説

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この記事の監修者 山崎 敬太

山崎 敬太

筑波大学人間学群心理学類 卒業。

大学卒業後、英語講師として、難関大・医学部・看護学部・看護学校の志望者計300名以上に指導経験をもつ。

その後、小中高生向けキャリア教育事業の施設長として、生徒やご家族へ進路の相談援助を実施。

現在は医学部・看護学部・看護学校受験向けメディアのライターとしても活動中。

医学部や看護学部・看護学校の受験生に向けて、役立つ入試情報等を発信。