医学部に向けて浪人が決まった方の多くは「浪人生ってどんなスケジュールで勉強したらいいんだろう…。どうやったら医学部に合格するんだろう…」と悩まれているのではないでしょうか。

浪人となると先が見えずスケジュール感覚を見失ってしまう人も多いものです。

しかし、本来は昨年度の成績がどんなに良かろうと悪かろうと、時期に応じてやるべきことはほとんど同じです。

今回は、医学部浪人となり、あまり先を見通せない方に向けて、医学部浪人経験者であり現役医学生の筆者が、勉強のスケジュールを立てるにあたって大切なことをお伝えします。

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医学部合格を目指す浪人生の年間スケジュールとは?

では、医学部浪人生活の約1年間、いつ、何をすべきなのでしょうか。

結論から申しますと、この1年間は基礎・基礎から発展へ・過去問演習の3種類に大別されます。それでは、大まかな時期ごとに、また科目ごとにお話しします。

①    4~6月:「とにかく徹底的に基礎力を」

浪人生活が始まったばかりのこの時期はとにかく基礎力を養うことが大切です。

あなたは、すべての科目・分野において友人に基礎的事項を解説することができますか?すべてとなると、なかなか難しいはず…

つい数か月前まで難しい問題集に勇んで取り組んでいたあなたも、模試で医学部のA判定を出していたあなたも、あの難しい問題達とは意を決してここで一旦お別れです。この時期こそが、浪人生活の最も大切な時間と言っても過言ではありません。

扱う問題は教科書傍用問題集などの易~標準レベルだけで十分です。

教科書傍用問題集はやや問題数が多すぎる点が難点ではありますので、ご自身にとって取り組みやすい問題集を探してみるのも良いかと思います(おすすめは易~標準レベルのページ数が少なくて解説が充実している参考書)。

この時期にて目指すは「共通テストレベルから医学部入試の小問集合レベルの問題を安定して解けること」です。次に教科ごとに書きます。

ⅰ.数学

教科書傍用問題集などの基礎から標準難度の問題集や予備校の基礎的なレベルのテキストなどに丁寧に取り組みましょう。

そして、もし1周が終わったのなら、何度も繰り返しましょう。これと並行して、数学Ⅲの極限微積分の計算練習も行います。15分でも十分です。市販の計算問題集でも、お持ちのテキストに載っているものでも構いません。

この計算練習は、入試が終わるその日まで毎日欠かさず取り組みましょう。

ⅱ.英語

とにかく単語・文法・長文読解を毎日取り組みましょう。

特に単語と長文読解はマストです。単語は受験期までに1冊の単語帳を何回も繰り返しましょう。最初は医系単語に取り組む必要はありません。

まずは、一般的な英単語帳に取り組み、これを隅から隅まで覚えていきましょう。

また、長文も入試の日まで毎日読みます。最初は易しめの長文からスタートし、徐々に難度を上げていきましょう。

この際、毎回新しい問題である必要はありません。長文読解にあまり多くの時間を割けない日には、過去に解いた長文やネット上の英字新聞などを読むことでも構いません。

とにかく、毎日英語に触れることが大切です。また、長文と合わせて、英文解釈などの問題集にも取り組みましょう。

文法は、ただ公式のように暗記するのではなく、しっかりと理解することを大切にしましょう。

文法への理解が深まると、長文読解における精読力も向上します。よくある文法問題集では、解説が詳しくないことが多いので、文法書と合わせて取り組むことをお勧めします。

ⅲ.理科

教科書傍用問題集や予備校の基礎的な問題を何回も繰り返しましょう

理科において大切なのは、問題を解くだけではなく「丁寧に背景を理解し、誰かに説明できるようにすること」です。この数か月だけで何回も解くことは難しいかもしれません。6月以降も引き続き取り組んでいきましょう。

この時期は浪人生活が始まり勉強に熱心に取り組み、いよいよ第1回模試を迎える時期でもあります。

そして、この模試が終わると、ここ数か月の疲れからなのか、中だるみしてしまう方が結構います。でも、安心してください。それは多くの方が経験するものです。私もその1人でした。約1週間ほど、勉強に集中できず、ストレスばかりが募る日々でした。

そんなときは、ちょっとだけ勉強の手を緩め、運動をしたり、趣味の時間をとったりしましょう。変わらずずっと机に向かっていたところで、気持ちは切り替わりません。適度な休息が大事です。

②    7~9月:「基礎から標準・発展レベルの問題へ」

6月までのやることに述べた内容は、おそらくなかなかスケジュール的に厳しいものでしょう。

予想外に理解不足な範囲が多くて進まなかったり、予備校の授業があって復習に追われたり…でも、焦りは禁物です。6月以降にずれ込んでも問題ありません。

とにかく丁寧に基礎から標準レベルの難度の問題集を徹底的にやりこみましょう。

そして、もし、ある程度基礎力に自信がついてきたのでしたら、もうワンステップ上の問題集へと進みましょう。

ⅰ.数学

基礎がまだイマイチな方は引き続き基礎力強化に取り組みましょう。

ある程度目途の立った方は、新たな問題集に取り組みましょう。私のおすすめは某○対○対応の○○ぐらいの難度の問題集です。そして、ここで始めた問題集は受験期まで何回も繰り返し、定着を図っていきます。計算練習も引き続き行いましょう。

ⅱ英語

とにかく単語・文法・長文読解です。①にて述べた通りです。

英語は言葉ですから、一朝一夕に身につくものではありません。

とにかく毎日の積み重ねこそが大切です。文法や単語は同じものを何度も繰り返しましょう。長文は、だんだんとレベルを上げていきましょう。

ⅲ.理科

基礎力がある程度身についてきたら、新たな問題集に取り組みましょう。

おすすめの問題集としては某重要○○○や○○○○精講などです。教科によって、良問集とされる問題集は異なりますので、教科ごとに適切な問題集を選びましょう。そして、この問題集を受験期まで何度も繰り返しましょう。

また、分野によってはこの頃から継続的に取り組んだ方が良いものもあります(例えば、化学の有機の構造決定問題など)。

それぞれ継続的な勉強が必要となる分野は異なりますので、ご自身で勉強しながら見極めていってください。

この時期に現役生は夏休みを迎え、急成長します。

模試などの順位においても、今までは浪人生の方が圧倒的優位に立っていたのが、この時期を境に、現役生がめきめきと頭角を現してきます。そのため、順位が下がったことで学力の伸び悩みを感じる方もいるでしょう。

でも、焦ってはいけません。自分のやるべきことにフォーカスし、着実に実力を積み重ねましょう。

③    10月~受験期:「知識の定着と過去問演習」

この時期はどの教科においてもとにかく今まで勉強してきた事の定着を図りましょう。

何回も何回も復習です。また、計算練習や長文読解など、毎日やるべきことは引き続き取り組みましょう。そして、そろそろ過去問に取り組む時期になります。

この時期は、国立医学部を受験するかどうかで過ごし方が変わってきます。

国立医学部を受験される方は、普段の勉強に加えて共通試験対策として国語や社会、また、共通試験の過去問に取り組んでいきましょう。

この際、共通試験対策のみに取り組むことはお勧めできません。そもそも、共通試験では数学Ⅲなどが出題されないこと、また、問題の傾向も二次試験などとは大きく異なります。

上手にバランスをとって勉強をしないと、せっかく積み上げた実力や知識も段々と抜けていってしまいます。

また、国立医学部と私立医学部を併願される方は、国立二次試験や私立医学部の過去問に早めに取り組む必要があります。

私立医学部の入試は共通試験後すぐに始まります。例として2021年の入試では、共通試験が1/16~1/17に行われ、この2日後に愛知医科大学を先頭に私立医学部入試が始まりました。

私立医学部入試はこの後も国立医学部二次試験の時期までずっと続きます。過去問に取り組む時間はかなり限られていますので、受験校に合わせた早め早めの対策が求められます。

私立医学部専願の場合、多くの方は複数校を受験されるでしょう。

10校近く受ける方もいらっしゃるかと思います。そうなりますと、過去問演習では、1つの医学部につき5~7年を3周することが理想とされますから時間的余裕はありません。

特に私立医学部では大学ごとに入試問題は大きく傾向が異なるため、大学ごとの対策は必須です。

この時期は、入試が迫ってくることによる焦りによって、急に難度の高い問題に手を出そうとしたり、新たな問題集を始めようとしたりと、本来やるべきことを見失いがちになることがあります。

ですが、やるべきはそのようなものではありません。本来やるべきことを淡々と積み重ね、加えて過去問に取り組みましょう。

また、医学部合格は非常に狭き門であり、受験生の学力は拮抗しています。模試にてある医学部のA判定をとっていても、その大学の入試対策が不十分でしたら、落ちてしまうことも珍しくはありません。油断大敵です。

医学部合格を目指す浪人生の勉強時間はどのくらい?

医学部合格を目指す浪人生の一日の勉強時間は、一般的には10時間から12時間程度と言われています。

しかし、長時間勉強することが必ずしも効果的とは限らず質の高い勉強が重要です。適度に休憩を取りながら、集中力を維持できることが肝心となります。また、自分に合った勉強法を見つけ、効率よく学習することも大切です。

浪人生活は精神的にも肉体的にも負担が大きいため、適切な休息とバランスの取れた生活を心がけることが、長期戦の受験勉強を乗り切る鍵となるでしょう。

医学部合格を目指す浪人生の勉強スケジュールの立て方とは?

それでは、勉強のスケジュールを立てるにあたって、大事なことは何でしょうか?イマイチ計画の立て方が分からないという方は次のことを実践してみてください。

①    自分の実力を知る

今のあなたの成績はどれくらいですか?前回の入試にて、あと1点足らずに落ちてしまった方もいれば、一から勉強を始めるという方もいるでしょう。

当然ながら、現時点のあなたの成績次第で、この1年の勉強スケジュールは大きく変わってきます。

まずは、今までの模試や、入試での成績などを振り返り、客観的に自分の実力を判断しましょう。

この時、いかに正確に実力を判断できるかがカギとなります。過大評価をしてしまうと、本来やるべき勉強と自分で立てた勉強計画に乖離が生じるかもしれません。厳しいことを言いますが、多くの方の場合、学力はご自身で思っている程高くはありません。

②    長期的な計画を立てる

まずは、夢の第一志望校を決めましょう。ここは、今の実力から大きくかけ離れていても大丈夫です。自分が心から行きたいと思える大学を設定することは、勉強のモチベーションにもつながります。

そして、ゴールから逆算して勉強を計画していきましょう。いつまでに基礎的な勉強を終わらせるべきか、いつから過去問対策に取り組むべきかなど見えてくるはずです。

③    短期的な計画を立てる

長期的な計画を立てたら、次にすべきことは1か月や1週間、さらには1日ごとの計画です。

この時、教科を時間ごとに固めすぎないようにしましょう。ある科目を5時間続けて勉強するより、1~2時間毎に科目を変えていったほうが気分転換にもなり、集中力がより長く続くはずです。

④    振り返りを

最初のうちは、計画通りにできたのか1日毎、毎週毎に振り返りましょう。

おそらく、自分が計画していたほど勉強が進まなかったという方が多いと思います。この振り返りを通して、自分の勉強のペースを知り、また、休憩の時間も含めたより良い1日の過ごし方を模索していきましょう。

⑤    多くのことを取り入れすぎない

「浪人には時間がたっぷりあるから、たくさんの問題集をやってみようかな…」なんて思っている方はいませんか?

浪人を始めたころの私も同じことを考えていました。ですが、浪人生活は想像以上にあっという間に過ぎ去っていきます。

色々な問題集や参考書に取り組もうとすると、すべてが中途半端になってしまいます。知識も定着しません。冊数よりも、その問題集や参考書を何周もし、定着させることが大切です。

私の数学の例を挙げますと、浪人生活において、問題集1冊と予備校のプリントと過去問しかやっておりません。予備校のプリントも決して内容が多いものではありませんでした。

しかし、問題集は現役時を含めて8周、予備校のプリントを3周、過去問も各大学5~7年分を3周しました。

医学部受験で浪人生がスケジュールを遂行するコツ

それでは、スケジュール通りに勉強を進めるコツは何でしょうか。次のポイントを是非活かしてみてください。

①    余裕を持たせる

勉強していると、予想外のところでつまずいたりすることもあるでしょう。

予備校の宿題に追われて、自分の勉強が進まないということもあります。休憩の時間も必要です。あまりタイトなスケジュールを立ててしまうと、勉強全体をバランス良く進められない可能性があります。

その結果、復習を省いたりすることで時間を捻出し、何とか計画通りに進めようとしてしまう方もいます。臨機応変な対応をできるように時間的余裕を持たせましょう。

②    規則正しい生活を

勉強が予定通りに進まず、ノルマを達成するために夜遅くまで勉強した経験のある方も多いのではないでしょうか。

たとえ、その日のノルマが終わったとしても、次の日は睡眠不足のために勉強効率は下がってしまうはずです。浪人生活は1年間を通した戦いです。

日によって勉強量にムラを作るべきではありません。計画通りに進まなかった場合でも、毎日の就寝時刻をオーバーすることの無いようにし、終わらなかった分は次の日に回しましょう。そして、次の計画の振り返りの際に活かしていきましょう

③    1日の勉強経過を記録する

1日にどれくらいの問題数を何時間かけて終えたか、きちんと記録をつけましょう。そして、この記録をもとに自分が立てた計画を振り返り、より良いプランニングに活かしていきましょう。

最医学部浪人生のスケジュールまとめ

医学部浪人にてどのように勉強したらよいか、なかなか掴めない方も多いでしょう。人それぞれにあった勉強法は異なりますが、基礎が大切なこと、また、年間を通したスケジュールは大きくは変わりません。

そして、着々と実力を積み重ねた暁には、夢の医学部合格が待っていることでしょう。今までお伝えしたことが、皆さんの勉強の一助になれば幸いです。 

そして、アガルートメディカルでは私たち医学生が皆さんの医学部合格への伴走者として、勉強のお手伝いをしております。

正直なところ、医学部浪人における勉強法をこのコラムにて書き尽くすことはできません。皆さんそれぞれ状況も異なりますし、それぞれに応じた対応も必要です。

勉強法に悩んだとき、いろいろな医学部受験の悩みを経験者に相談したいとき…そんな時こそ私たちを頼ってください。経験者だからこそ皆さんの力になれることもたくさんあるはずです。

私たちと一緒に頑張りませんか?お待ちしております。

関連コラム:医学部受験には高1から受験勉強は必要?どんな勉強法でしたらよいか解説

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